データ型と型変換をやさしく解説【Python入門】

Pythonには、文字や数字などのデータを かたで分類して扱うルールがあります。これは少し難しそうに見えるかもしれませんが、仕組みを知ればとても便利で、エラーを防ぐ力にもなります。

この記事では、Pythonでよく使うデータ型の基本と、str() や int() などを使った「型の変換」の方法を、初心者の方向けにやさしく解説していきます!

ぷろどあ
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データ型ってなに? strとintってどう使うの?という疑問を、スッキリ解消していきましょう♪

データ型ってなに?なぜ分けるの?

Pythonでは、すべてのデータに「型(タイプ)」があります。これは、そのデータがどういう性質を持っているのかを表すラベルのようなものです。

たとえば、次のような感じです:

“こんにちは” → 文字列(str)
100 → 整数(int)
3.14 → 小数(float)

これはまるで、「使い方によって、物がグループ分けされている」ようなイメージです。リンゴは食べられるけど、ノートは読んだり書いたりするもの…といったように、データの性質に応じて使い方が決まっているのです。

ぷろどあ
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型ごとに使われ方があり、どの型かわかるようにデータにラベルを貼っているんですね

「型」の働き

Pythonの「型」の働きは、大きく3つあります。

  1. 同じ記号でも、型によって意味が変わる
  2. 型があるから、ミスにすぐ気づける
  3. コンピュータの処理がスムーズになる
ぷろどあ
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それぞれについて、詳しくみていきましょう

同じ記号でも、型によって意味が変わる

Pythonでは、データの型によって「同じ記号」がまったく違う働きをします。

たとえば「+(プラス)」という記号を見て、ふつうは「たし算」と思いますよね? でも、文字列に使うと、実は「つなげる」動作になるんです。例を見てみましょう。

print(123 + 456) # → 579
print(“123” + “456”) # → “123456”

1つ目の 123 + 456 は、数値なので「たし算」です。2つ目の “123” + “456” は、文字列同士なので「結合(くっつける)」になります。

ぷろどあ
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見た目が同じ「+」でも、データの型によって別の意味になるんですね

型があるから、ミスにすぐ気づける

型が決まっていることで、間違った使い方をしたときにPythonがエラーで止めてくれます。これは「ちゃんと教えてくれる」ありがたい仕組みなんです。

たとえば、Pythonは「文字列と数値を足そうとした」コードを見つけると、エラーを出して間違いを教えてくれます。

“123” + 456
# エラーになるコード

こうしたエラーは、書いた人の勘違いやミスを早い段階で発見する手がかりにもなります。

もし 型がなければ、エラーやミスが見過ごされて、あとで思わぬ不具合につながるかもしれません。

ぷろどあ
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あとからミスを探すのは、大海に泳ぐメダカ一匹を探すような苦労です…

コンピュータの処理がスムーズになる

Pythonの内部では、型ごとに処理の仕組みが最適化されています。

つまり、あらかじめ「これは文字列」「これは数値」と決まっていることで、Pythonは「これはこう扱えばいいんだな」と判断し、ムダなくスピーディーに処理できるのです。

ぷろどあ
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たとえば、数値型は「計算に特化した処理」、文字列型は「並べる・検索する処理」など、型に合わせて裏側の動きも変わるんです!

このように、型をはっきり区別しておくことで、人間にもコンピュータにもやさしく、安全で効率のよいプログラムが作れるというわけです。

よく使うPythonのデータ型まとめ

ここでは、Pythonでよく使われる基本の型を表にまとめて紹介します。

データ型説明
str文字列(文章など)“こんにちは”, “123”
int整数(小数なしの数)10, -5
float少数(浮動小数点数)3.14, 0.5
bool真偽値(True, False)True, False
listリスト(データの集まり)[1,2], [“りんご”, “バナナ”]

この表を見ると、それぞれのデータ型の特徴が見えてくると思います。

ぷろどあ
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次に、「このデータ、どの型なんだろう…」って思ったときの調べ方を解説します!

type()でデータ型を調べよう

Pythonには type() という関数があり、データがどの型なのかを確認することができます。

たとえばこんなふうに使います。

print(type(“こんにちは”))
print(type(123))
print(type(3.14))

これらのコードを入力すると、それぞれのデータが、文字列・整数・小数であることがわかります。

ぷろどあ
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type()を使えば、データの“正体”をチェックできるので、バグの原因を探すときにも役立ちます!

型変換の基本:str()とint()を使ってみよう

実際のプログラムでは、文字列を数値に変えたいとか、数値を文字として扱いたいという場面がよく出てきます。

そのときに使うのが「型変換」というテクニックです。

数値から文字列 に変換:str()

たとえば、数値100を文字として使いたいときは、次のように書きます。

num = 100 #変数numに数値100を代入
text = str(num) #数値100を文字列100に変換してtextに代入
print(text) #textを出力

このように str() を使うと、数値を文字列に変換できます。

ぷろどあ
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得点や日付などを画面に表示したいときは、よくstr()を使います!

文字列から数値 に変換:int()

逆に、”123″ という文字列を、数値としてたし算したいときは、int() を使います。

text = “123” #変数textに文字列123を代入
num = int(text) #文字列123を数値123に変換してnumに代入
print(num + 100) #数値123(numの中身)に100を足して出力

ただし、文字列に数字以外の文字が混ざっているとエラーになります。

int(“123abc”) # これはエラーになります

int()で変換する前に、変換するデータの中身が数字であることをチェックするとエラーを防げます。

おわりに:最初のハードルこそ、学びのチャンス

データ型という考え方は、はじめはちょっと抽象的に感じるかもしれません。

でも、ここをしっかり理解しておくと、Pythonのコードが「なんとなく動いてる」から「なぜ動くかがわかる」に変わっていきます。

型の考え方は、これから扱う変数・関数・エラー処理すべての基本になるからです。

ぷろどあ
ぷろどあ

一度に覚えるのは大変です(> <)
実際にコードを書いていくと覚えるので、気を楽に一緒にがんばりましょう♪

この記事のまとめ
・ Pythonでは、データの「型」がはっきり決まっている
・ 型があるからこそ、安全で意味のある処理ができる
・ type() で型の確認、str() や int() で型の変換ができる