

コマンドプロンプトからpythonが動くのに、IDLEからは動かせない…
Python初心者の私がつまずいたのは、IDLEでは動く/コマンドプロンプトでは動かない、またはその逆という状況でした。
結論から言うと、違う場所にあるPythonをそれぞれ使っていた(バージョンがバラバラ)のが原因でした。
この記事では、実際に起きた“python 3.10.5/3.13.1/3.13.6が混在”というカオスを、どうやって1つに統一して解決したかをお伝えします!
はじめに|IDLEとコマンドプロンプトって何?
IDLE(アイドル)とは?
- Python専用のエディタ&実行環境
- Pythonをインストールすると一緒についてくる公式のツール
- メモ帳のようにコードを書いて、そのまま実行できます。
- プログラム初心者でも使いやすく、インストール後すぐにPythonを試せます。

Pythonを書くためのノートであり、同時にその場で動かせるキッチン」みたいな感じです!
IDLEの開き方(Windows)
- Windowsキーを押します(キーボードの左下にある「田」みたいなマーク)。
- 「IDLE」と入力。
- 出てきた 「IDLE (Python 3.x)」 をクリック。
→ 白い画面(Python Shell)が開いたらOK!
コマンドプロンプト(cmd)とは?
- Windowsの命令を文字で入力して実行する画面
- 黒い画面で、キーボードからコマンドを入力します。
- Python以外にも、アプリのインストールやパソコンの設定変更など、色々なことができます。

「パソコンに直接お願いをする窓口」のようなもの。Pythonを動かすこともできます。
コマンドプロンプトの開き方(Windows)
- Windowsキーを押す。
- 「cmd」または「コマンドプロンプト」と入力。
- 出てきた 「コマンドプロンプト」 をクリック。
- 黒い画面が開くので、「
python --version」
と入力して Enter を押すと、Pythonのバージョンが表示されます。
IDLE → Python専用のノート兼実行環境
cmd → なんでも命令できる黒い窓口(Pythonも動かせる)
どちらもPythonを動かせますが、別の世界で動いているイメージなので、中のPythonもバージョンが違うものが動いていることもあります。
そして、今回のキーとなる原因は、IDLEとcmdが動かすPythonの中身のバージョンが違うと不具合が起きることがあるということ。

だから「バージョン統一」が大事になります
まず「症状チェック」
- IDLE では動くのに、コマンドプロンプトで
ModuleNotFoundError
- 逆に、コマンドプロンプトでは動くのに、IDLE で読み込めない
python
がコマンドとして認識されないpip inst
all を IDLE で打ってSyntaxErrorになる(←IDLEとcmdの違い)
9割方、原因は「違うPythonを使っている」ことです。
原因はこれ|Windowsだと“入り口”が複数ある
- IDLE は
pythonw.exe
側のPythonを使います - コマンドプロンプト は、PATH(環境変数)にある
python.exe
を使います - さらに Microsoft Store の “アプリ実行エイリアス” がONだと、ダミーのpython に誘導されます
似たようなPythonが、あそこにもここにもたくさんある!という状況なんです。

同じ“Python”のつもりでも、実は違う子を呼んでた…!
たくさんPythonが混在している状況なので、どれかひとつに統一したらスッキリしますし、動いてくれそうです。
10秒でできる“現状把握”チェック
IDLEで実行
import sys
print(sys.executable) # どのPythonを使っているか(フルパス)
import platform
print(platform.python_version()) # バージョン
コマンドプロンプトで実行
python --version
where python
pip --version
出てきたパスやバージョンが揃っていなければ、環境が分裂しています。
完全解決|バージョンを統一する手順
IDLEもコマンドプロンプトも同じPythonを使えるよう、以下の流れで設定・インストールをしました。
1. アプリ実行エイリアスをOFF
設定 → アプリ → アプリ実行エイリアス → python.exe
/ python3.exe
をOFF
2. 古いPythonをアンインストール
・ 設定 → アプリ → 「Python」で検索 → すべて削除
・ C:\Users\<ユーザー>\AppData\Local\Programs\Python\
の古いフォルダも、残っていれば削除
3. 公式サイトから最新版を1つだけインストール
・ https://www.python.org/downloads/
・ 「Add Python 3.13 to PATH」 にチェック → Install Now
4. 確認(新しく開いたコマンドプロンプトで)python --version
pip --version
where python
→ すべて3.13.x で同じ場所を指していればOK
5. 必要なライブラリを入れ直す
コマンドプロンプトを新しく開き直して確認するところで、つまづいていました。コマンドプロンプトは、一回閉じて開き直さないと、新しいpathの変更が適用されないようです。

python 3.13.6
と出た瞬間、暗い山道で迷っているなか、灯りが見えて安心するような気持ちでした!
動作確認|本当に同じ環境で動いてるか
Pythonが、ちゃんと動くかの確認をするため、IDLEとコマンドプロンプトで以下のコードを実行します。
import matplotlib.pyplot as plt
from matplotlib import rcParams
# 日本語フォントを指定(Windows)
rcParams['font.family'] = 'MS Gothic'
plt.plot([1, 2, 3])
plt.title("テスト") # 日本語OK
plt.show()

このコードがIDLEでもコマンドプロンプトでも動けば、統一できています!

まとめ
- IDLEとコマンドプロンプトのPythonを同じにする
- アプリ実行エイリアスはOFF
- インストールは最新版を1つだけ+Add to PATHにチェック
この3つを守れば、「こっちでは動いたのに、あっちでは動かない」というPythonの「入れたのに動かない」地獄から卒業できるかもしれません。
同じところで困っている方の助けになればうれしいです!